La vie en双書(ラヴィアンそうしょ) 第一弾
定価1200円+税
A5判 89頁
2010年3月発売
ISBN 978-4-915961-20-5
十六歳から溝口健二作品などで編集助手を務め、中国に渡って満映へ。戦後は東北電影に参加し、新中国の映画草創期に立ち会う。貴重な証言と豊富なビジュアル資料で新事実が明らかに! 映画編集者として、妻として母として生きた姿が像を結ぶ。
岸 富美子 (きし・ふみこ)
一九二〇年、中国の営口で生まれ、その後、鹿児島、京都で育つ。三六年、京都の第一映画社で溝口健二や伊藤大輔の作品の編集助手となる。日独合作映画『新しき土』に関わった後、三八年、京都日活に入社。三九年に満映に入り、多くの映画編集に携わった。
日本敗戦後も中国に留まり、新中国の東北電影(東影)草創期に立ち会い、『橋』『白毛女』などの編集を担当した。その編集技術を中国で指導した後、五三年に帰国。
戦後日本では日本映画で独立プロの作品を多く手掛けた。七五年、引退の後も映画への貴重な証言を重ねている。夫は岸寛身、兄は福島宏でいずれもキャメラマン。
映画事始め・第一映画社
『新しき土』・新しき世界
満映の七年間
敗戦前後
中国で八年
編集技術を教える
帰国とその後
蘇る満洲映画・満映の遺産
映画の絆・中国の絆
編集昨今・映画への愛
興山〜長春で東北電影に参加した旧満映の日本人
旧満映の日本人による東北電影での仕事
せらび書房の単行本